国連が公表した推計資料によると、全世界的に都市部への人口集中が進んでおり、人口の増加ペース以上に都市人口は増加していくだろうとされています。また、一度は整備が完了したとしても、都市は必ず老朽化し、住み続けられる都市であるためには、継続的にインフラをメンテナンスして、その機能を更新する必要があります。
建設機械は、そのサイズによって果たす役割が異なります。当社が得意とする小型建設機械は、都市をはじめとした居住区域での小規模な工事現場で主に活躍します。住宅建築の基礎工事、水道管やガス管などの生活インフラ工事、工場や商業施設、公営体育館などの官民の建設投資をはじめ、衣食住の「住」に深く関わり、人々の毎日の暮らしを支え続けています。
世界的な都市化、まちづくりは今後も衰える気配がなく、新設工事、メンテナンス工事、時として災害復旧工事において、当社製品の需要は継続的に拡大していくと予想しています。
2015年に国連は、地球と人類の未来を見据え、世界を変えるための17の目標として「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals=SDGs、エス・ディー・ジーズ)を採択しました。
当社グループは、SDGsを念頭に、地球にやさしく豊かな社会の実現に貢献したいと考えています。中でも、11番目の目標「住み続けられるまちづくりを」は、当社グループの事業領域そのものです。雇用や豊かさを作り出す都市文明を人類が維持していくためには、地球環境に負担をかけ過ぎることなく、人口過密や住宅不足、インフラ老朽化を解消するとともに、公衆衛生を向上させる必要があります。より安全で、より効率的で、よりクリーンなまちづくりを支える建設機械の開発、製造、販売、アフターサポートを通して、広く社会に貢献してまいります。
また、環境にやさしい製品開発にも積極的に取り組んでいます。昨今、自動車業界を中心に電動化に向けた研究開発が日進月歩の勢いで進んでおり、排出ガスがなく、低騒音のバッテリー式ショベルの需要の波は、建設機械業界にも確実にやってくると考えています。当社は、他社に先駆けてバッテリー式ミニショベルの開発に着手しており、これを市場投入することで、ファンの獲得、拡大につなげていく考えです。