Governance ガバナンスの取り組み

コーポレート・ガバナンス

コーポレートガバナンスに対する基本的な考え方

当社は、コーポレートガバナンスの充実を経営の重要課題として位置づけ、変化に素早く対応でき、公正かつ透明性の高い経営を実現するために、必要な施策を適時に実施するとともに説明責任を果たしていくことを取り組みの基本としております。当社グループが持続的に成長していくためには、売上高や利益といった財務面の成長だけを追い求めるのではなく、ESG(環境、社会、ガバナンス)に代表される非財務面での取り組みを強化していく必要性を強く認識しております。SDGs等の社会課題の解決を経営の土台に位置づけ、株主をはじめとするすべてのステークホルダー(利害関係者)の皆様が当社グループに何を期待するかに耳を傾け、経営ビジョンを共有するとともに、コーポレートガバナンスの在り方の検証を継続的に行い、適宜必要な施策・改善を実施してまいります。

企業統治の体制

1. 企業統治の体制の概要
  • 取締役会は、取締役(監査等委員である取締役を除く。)6名と、監査等委員である取締役1名、監査等委員である社外取締役4名で構成されており、業務執行の最高意思決定機関として位置付けています。また、取締役会は毎月開催し、経営方針、法令で定められている事項、その他の重要な事項を決定するとともに、取締役の職務執行の監督を行っています。
  • 取締役会は、業務執行を担う業務執行取締役及び執行役員を任命し、必要に応じて執行役員を取締役会へ出席させて経営の意思決定を確実に伝達し、業務執行を迅速に行っています。
  • 取締役会は、中期経営計画、及び年度計画を策定し、各業務部門はそれをもとに事業計画を策定しています。また、定期的に業務執行取締役から、年度計画の進捗状況を報告させています。

    <議長>
    代表取締役社長 竹内敏也
    <構成員>
    代表取締役会長 竹内明雄、取締役 渡辺孝彦、取締役 Clay Eubanks、取締役 小林修、取締役 横山浩、取締役(常勤監査等委員) 草間稔、社外取締役(監査等委員) 小林明彦、社外取締役(監査等委員) 岩渕道男、社外取締役(監査等委員) 宮田裕子、社外取締役(監査等委員) 織英子

  • 監査等委員会は社外取締役4名と社内取締役1名で構成されており、うち1名が常勤監査等委員であります。監査等委員会は原則として毎月1回開催することとしております。また監査等委員は取締役会等の重要な会議に出席する等、取締役の職務執行や内部統制システムの運用状況等の監査を行っています。

    <議長>
    取締役(常勤監査等委員) 草間稔
    <構成員>
    社外取締役(監査等委員) 小林明彦、社外取締役(監査等委員) 岩渕道男、社外取締役(監査等委員) 宮田裕子、社外取締役(監査等委員) 織英子

  • 取締役会の任意の諮問機関である指名諮問委員会・報酬諮問委員会の各委員会は、取締役6名(社外取締役4名、社内取締役2名)で構成されており、取締役会から諮問を受けた取締役の選解任・報酬等について審議し、取締役会に答申を行います。取締役会では、その答申をもとに審議し、決定します。

    指名諮問委員会
    <議長>
    社外取締役(監査等委員)小林明彦
    <構成員>
    社外取締役(監査等委員) 岩渕道男、社外取締役(監査等委員) 宮田裕子、社外取締役(監査等委員) 織英子、取締役(常勤監査等委員) 草間稔、代表取締役社長 竹内敏也

    報酬諮問委員会
    <議長>
    社外取締役(監査等委員)小林明彦
    <構成員>
    社外取締役(監査等委員) 岩渕道男、社外取締役(監査等委員) 宮田裕子、社外取締役(監査等委員) 織英子、取締役(常勤監査等委員) 草間稔、代表取締役社長 竹内敏也

  • サステナビリティ推進委員会は、当社の代表取締役社長を委員長とし、委員は当社の取締役や執行役員、子会社の最高執行責任者など、担当職務に基づき適正と認められるメンバーにより構成されています。

    サステナビリティ推進委員会についてはこちら(TCFD提言に即した情報開示>ガバナンスページへ)

  • 当社のコーポレート・ガバナンス体制の概要図は下記の通りです。

    ■コーポレート・ガバナンス体制図

    コーポレート・ガバナンス体制図
2. その他の企業統治に関する事項

【内部統制システムの整備の状況】
取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合し、かつ社会的責任を果たすため、「企業理念」「行動規範」「コンプライアンス規程」「コンプライアンスマニュアル」を定め、コンプライアンス担当役員を選定して、取締役及び使用人に周知徹底を図っています。

【リスク管理体制の整備の状況】
リスク管理については、「リスク管理規程」を制定し、リスクごとにリスク管理担当役員を選定して、リスクの把握と管理のための体制を整備しています。

【グループ経営における業務の適正を確保するための体制】
グループ経営については、子会社における業務の適正を確保するため、当社が定めた「企業理念」「行動規範」を子会社の取締役及び使用人に周知徹底を図っています。また、「関係会社管理規程」を定め、子会社の取締役の職務の執行のうち重要な事項については、当社が決裁を行い、職務の執行状況は定期的に当社へ報告させる体制を整備しています。

内部監査及び監査等委員会監査の状況

業務部門から独立した社長直轄の監査室を設置し、専任2名が当社及び子会社の業務部門のリスクマネジメント、内部統制、及びガバナンスの各プロセスの有効性の評価、改善を監査の専門職として体系的な方法をもって行っています。内部監査の状況及び会計監査の状況について、監査等委員会及び、会計監査人と情報交換を行い、連携を図っております。また、内部監査での指摘事項及び改善提案を報告書へまとめ、代表取締役社長及び取締役会に報告しています。

監査等委員会監査は、5名の監査等委員が年間監査計画に基づき監査を実施します。また、監査等委員会監査を実施するにあたり、会計監査人と定期的に情報交換を行うほか、内部監査部門から報告・聴取するなど連携を図っています。

会計監査の状況

会計監査は、有限責任監査法人トーマツと監査契約を締結し、監査契約に基づき監査を受けています。

関連資料

IR情報>IR資料室>その他の資料

リスクマネジメント

リスクマップ

当社は、事業活動において発生しうるリスクの発生防止に係る管理体制の整備、及び顕在化したリスクへの対応等に関して「リスク管理規程」を定めています。事業環境の変化、気候変動、自然災害、事件・事故、情報システム障害等の全社的リスクについては、当社グループの事業の持続可能性に大いに影響を及ぼすため、サステナビリティ推進委員会にて一体的に管理しています。
具体的には、当社グループに与える影響度と発生頻度の高いリスク項目をリスクマップで可視化し、その結果を取締役会に報告し、その中から優先度が高いリスク項目ごとに対応策を検討し、実施しています。

リスクマップの作成

分野別に抽出した当社のリスク項目

リスク分野 リスク項目
ハザードリスク 自然災害、労働災害、火災、事故
オペレーショナルリスク 事業リスク(開発・調達・製造・販売・品質・情報システム)
ESGリスク(環境・社会・ガバナンス)
戦略リスク 経営戦略、人事戦略、開発戦略、販売戦略、不動産戦略
経済リスク 為替変動、景気変動、金利変動、地政学リスク
  • 上記リスク項目に基づき、当社の常勤取締役、執行役員、全部門長に対してリスク調査(外部コンサルティングを活用)を行い、定量的かつ定性的な評価を実施
  • リスク調査の結果から、各リスク項目の影響度と発生頻度を軸にリスクマップを作成し、対策を行うべき優先リスクを特定

投資者の判断に影響を及ぼす可能性のあるリスク

当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。

なお、将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2024/05/29)現在において当社グループが判断したものです。

  1. (1)為替相場の変動
  2. (2)原材料価格、物流コストの変動
  3. (3)部品調達
  4. (4)自然災害等
  5. (5)経済、市場の状況
  6. (6)競合
  7. (7)債権管理
  8. (8)人材の確保
  9. (9)環境規制、気候関連規制及びその他公的規制等
  10. (10)生産拠点の集中
  11. (11)製品の品質
  12. (12)情報セキュリティ
  13. (13)知的財産
関連資料

BCP(事業継続計画)

当社では、BCPマニュアルを策定し(総務部が主管部署)、事業継続に備えています。

■BCP発動後のフロー
BCP発動後のフロー
■災害発生からの復旧シナリオ
災害発生からの復旧シナリオ

情報セキュリティ

当社は、情報資産を守ることは社会的な責務であると考えており、下記を中心に、情報セキュリティの強化に取り組んでいます。

  • 社内文書の社外保管、社内資料の持ち出しの禁止
  • データ喪失・改ざん防止
  • 不正アクセス行為の禁止
  • 情報セキュリティ基本方針(2023年8月30日付の取締役会で承認済み)

ステークホルダー・エンゲージメント

当社は、ステークホルダーの皆様との対話や共同活動を通じて、ご意見、ご要望、関心事を把握し、それを経営に活かしていくステークホルダー・エンゲージメントを重視しています。
主なステークホルダーは、製品・サービスを提供しているお客様、製品生産を支えてくださるサプライヤーの皆様、事業活動の成果に直接的な影響を受ける株主・投資家の皆様、当社グループで勤務する従業員、及び地域社会の皆様です。また、コンプライアンスに関しては地方自治体や監督省庁などの行政機関、事業活動に必要な情報収集や交流等に関しては産学官連携、業界団体などが関係します。さらに、子どもや学生など若い世代の皆様は社会の宝であると同時に、将来の当社グループで働く仲間となる可能性があり、大切なステークホルダーと考えています。

■ステークホルダーとの主な対話機会と窓口
ステークホルダー 対話や共同活動の主な機会 主な対話窓口
お客様
  • 日常の営業活動
  • ディストリビューター会議
  • 販売トレーニング
  • 保守サービストレーニング
  • 営業部門
  • 子会社
サプライヤー
  • 日常の調達活動
  • 生産説明会
  • 購買部門
  • 品質部門
  • 開発部門
株主・投資家
  • 株主総会
  • 事業報告書(株主通信)
  • 投資家向け説明会(ラージ、スモール)
  • 電話取材
  • 経営企画部門
従業員
  • 期待役割表に基づく面談
  • 労使懇談会
  • 内部通報制度
  • 改善提案制度
  • 従業員親睦(ソフトボール大会、ボーリング大会)
  • クラブ活動
  • 社内報
  • 総務部門
  • 人事部門
地域社会
  • 地域イベントへの参加
  • 自治会への加入、活動への参画
  • 総務部門
  • 子会社
地方自治体、監督省庁
  • 地方自治体担当者との対話
  • 省庁担当者との対話
  • 総務部門
  • 人事部門
  • 経営企画部門
  • 子会社
産学官連携
  • 産学官連携活動への参画
  • 人事部門
  • 開発部門
次世代(子どもや学生など)
  • 工場見学(小学校など)
  • インターンシップ受け入れ
  • キャリア形成支援
  • 人事部門
業界団体
  • 業界団体への加盟、活動への参画
  • 営業部門
  • 総務部門
  • 子会社

※ いずれのステークホルダーも重要であり、優先順位を付ける考えはありません。

■加盟団体一覧(国内)
分類 団体名
経済団体 長野県経営者協会
長野経済研究所
坂城町商工会
戸倉上山田商工会
東京商工会議所
業界団体 建設荷役車輛安全技術協会
日本機械輸出組合
日本建設機械工業会
日本建設機械施工協会
産学官連携 さかき産学官連携研究会
長野県工科短期大学教育研究振興会
長野高専技術振興会
技術交流 長野県発明協会
さかき技術交流研究会
日本規格協会
日本技術士会
その他の加入団体 坂城町企業人権同和教育推進協議会
坂城町国際交流協会
坂城町国際産業研究推進協議会
更埴労働基準協会
更埴職業安定協会
南長野更埴溶接協会
更埴地域勤労者共済会
長野県労使関係研究所
長野県安全運転管理者協会(千曲支部)
長野県環境保全協会
長野県将来世代応援県民会議
長野県社会保険協会
長野県保護観察協会
視覚障害者福祉協会
国際人材協力機構
ディスクロージャー実務研究会
(財)財務会計基準機構
■加盟団体一覧(海外)
地域 団体名
米国 American Rental Association (ARA)
Associated Equipment Distributors (AED)
Association of Equipment Manufacturers (AEM)
英国 Construction Equipment Association
Northwest England Japanese Companies Association
フランス FICIME (Federation of International Mechanical and Electronic Companies)
SEIMAT affiliated at FICIME (Union of International Companies of Public Works Equipment, Building and Lifting, Handling)
中国 青島日本人会
黄島日本人会

コンプライアンス

当社は、経営の健全性を高め、持続的に発展するために、法律や社会ルールに従い企業活動を行うこと、すなわちコンプライアンスを経営の基本としています。

コンプライアンス基本方針

  • 当社は、お客様や社会から信頼されるために、法令及びその精神を遵守し、社会的倫理や良識に従った企業行動を行います。
  • コンプライアンスを経営の基本方針として定め、コンプライアンスの強化に取り組みます。

コンプライアンス体制

コンプライアンスの最高責任者であるコンプライアンス担当役員を選定し、コンプライアンスに関する重要な事態が発生した場合には、取締役がコンプライアンス担当役員を通じて取締役会、監査等委員会(または監査等委員)に報告する体制を整備しています。

経営管理部が担当部署としてコンプライアンスに関する業務を行い、また各部門にコンプライアンス責任者その他必要な人員配置を行っています。そして、コンプライアンスマニュアルの実施状況を管理、監督し、役員及び全従業員に対して適切な研修体制を整備しています。 監査については、業務執行部門から独立した内部監査部門を設置し、コンプライアンスの状況を監査しています。

コンプライアンス浸透の取り組み

「私たちの約束」カード
「私たちの約束」カード

携帯しやすいサイズで配布し、浸透を図る「私たちの約束」カード

社是・企業理念・行動規範を記載した「私たちの約束」カードを全従業員に配付し、この内容をよく理解して良識と責任ある行動をとり、企業の社会的責任を果たすよう徹底しています。

コンプライアンスマニュアル

コンプライアンスマニュアルを策定し、当社の役員及び全従業員に配布しています。2022年4月には、同マニュアルを全面改訂し、これを役員及び全従業員に配布しています。

コンプライアンス教育・研修
コンプライアンス教育・研修

毎月発行される「コンプライアンス便り」

従業員のコンプライアンス意識の向上を図るため、コンプライアンスの教育・研修を実施しています。具体的には、新入社員研修その他の社内研修でのコンプライアンス研修、コンプライアンス便りの発信(年12回)、理解度テスト(年4回)、フォロー研修(テスト結果に応じて実施)などの啓発活動を行い、コンプライアンスを遵守するための取り組みを継続的に行っています。

2021年度は、当社の管理者を対象に外部講師によるハラスメント研修を実施しました。

■コンプライアンス理解度テストの実績
実施年 テーマ 回答人数
2015年 2月 インサイダー取引編 -
7月 労働安全衛生、労働基準法編 -
10月 公私混同編 -
2016年 2月 不正競争防止法編 -
6月 パワハラ編 -
8月 接待・贈答編 -
11月 過重労働編 437
2017年 2月 コンプライアンス基礎編 436
5月 用語編 448
8月 インサイダー取引編 450
11月 マナー・モラル編 462
2018年 2月 誠実な活動編 457
5月 ハラスメント対応編 447
8月 マナー違反への対応編 438
11月 職場での感情コントロール編 442
2019年 2月 道路交通法編 444
5月 接待・贈答編 489
8月 インサイダー取引用語編 484
11月 SNS編 483
2020年 2月 コンプライアンス総論編 466
5月 パワハラ編(その4) 520
8月 コミュニケーション編(その2) 517
11月 コロナ禍モラル編 518
2021年 2月 不正防止編 586
5月 差別のない職場編 621
8月 「パワハラ」編 620
11月 マナー・モラル編 623
2022年 2月 SDGs編 613
5月 インサイダー取引編 659
8月 SDGs編 その2 674
11月 労働者派遣・請負編 677
2023年 2月 安全衛生、道交法 695
5月 パワハラ編 735
8月 「マタハラ・パタハラ」編 758
11月 「コミュニケーション」編 770
  1. 2015年2月から2020年11月までは竹内製作所(単体)の正社員を対象に実施し、2021年2月以降は正社員と契約社員を対象に実施しています。なお、派遣社員は対象としていません。
  2. 全5問のテストを、3ヶ月に1度の頻度で実施しています。
  3. コンプライアンステストの結果を踏まえ、必要に応じてフォロー研修を実施しています。

腐敗防止

  • コンプライアンス基本方針に従い、各国の公務員に対する贈収賄を一切禁止しています。
  • 就業規則やコンプライアンスマニュアルでは、従業員が取引先等との間で不当な金品等を授受することを禁止しています。
  • 2016年度、2019年度には、接待・贈答をテーマに理解度テストを実施しました。
■コンプライアンス等に関する重大な法令違反件数、処罰
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