SDGs SDGsへの貢献~重要課題と目標~

TAKEUCHIがひらく未来

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当社は、 国連サミットで採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に、地球に優しく豊かな社会の実現に貢献したいと考えています。中でも、11番目の目標「住み続けられるまちづくりを」は、当社グループの事業領域そのものです。より安全で、より効率的で、よりクリーンな建設機械の開発、製造、販売、アフターサービスを通じて、広く社会に貢献してまいります。その代表的な貢献例をご紹介します。

建設現場での重労働から解放

建設現場から重労働を解放する小型建設機械のイメージミニショベルが世に登場するまでは、住宅街の建設現場はつるはしとスコップで作業しており、大変な重労働でした。そんな当時の建設現場での重労働から解放し、皆様に喜んでいただきたいという思いで開発されたのが、当社のミニショベルでした。ミニショベルは労働負荷を軽減しただけではなく、工期を大幅に短縮させ(例えば1週間を1日にするなど)、人手不足の解消にも貢献しました。

建設機械は、 そのサイズによって果たす役割が異なります。当社が得意とする小型建設機械は、都市をはじめとした居住区域での小規模な工事現場、つまり大型建設機械が入り込めない狭小地や密集地で主に活躍します。住宅建築の基礎工事、水道管やガス管などの生活インフラ工事、工場や商業施設、公営体育館などの官民の建設投資をはじめ、衣食住の「住」に深く関わり、人々の毎日の暮らしを支え続けています。

国連が公表した推計資料によると、全世界的に都市部への人口集中が進んでおり、人口の増加ペース以上に都市人口は増加していくだろうとされております。当社のミニショベルやクローラーローダーは、掘削作業だけではなく、アタッチメントを交換することにより、1台で何役もこなせる汎用性を考慮して開発されており、これからの街づくりにおいて、当社製品のニーズはますます高まっていくと考えています。

災害レジリエンス(しなやかで強靭な回復力)を向上

災害レジリエンス(しなやかで強靭な回復力)を高める小型建設機械のイメージ気候変動によって増え続ける自然災害。その爪痕は深く、被害はどんどん大きくなってきています。大切なことは、このような災害に対して、どのように備え、迅速に対応できるかです。狭い場所でも小回りよくパワフルに作業ができる小型建設機械は、早期復旧・復興に“なくてはならない機械”として注目されています。実際に、台風や地震などの被災地においてがれきや土砂を除去するために使用されることが多く、オーストラリアやアメリカで発生した大規模な森林火災でも延焼を防ぐために活躍しました。また、小型建設機械は自然災害の防止にも役立っています。例えばクローラーローダーで、その走破性と多様なアタッチメントを活かして、森林に堆積した枯れ葉、枯れ枝の収集・処理作業を行っており、森林火災の防止に活躍しています。

地球環境にも人にも優しい製品開発を

地球環境にも人にも優しい製品開発をのイメージ

製品が排出するCO2の削減は、当社にとっても、お客様にとっても、重要な課題であると認識しています。その解決に向けて取り組んでいるのが、電池式ミニショベルの開発です。CO2を含む全ての排出ガスがゼロになることで環境に優しいだけではなく、建物内や地下など密閉された現場でも、排出ガスによる健康被害の心配がなくなります。また、騒音が大幅に低減するという電動化のメリットは、都市部での作業が多い小型建設機械との相性が抜群です。
当社のディーゼルエンジン式の既存製品は、欧米で定められている厳しい環境基準(排出ガス規制)や安全基準に適合しています。ディーゼルエンジン式の建設機械の性能向上のみならず、ハイブリッド機種を含めた電動化を推進し、地球環境にも人にも優しい製品づくりに取り組んでまいります。

重要課題と目標

竹内製作所の重要課題とSDGsへの貢献

当社は、グローバルな社会課題の解決の一環として、SDGsの達成に向けて鋭意取り組んでまいります。また同時に、目指すべき持続可能な社会の実現に向け、当社グループが取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を2021年2月に定めました。
当社の主力製品である小型建設機械の開発、調達、製造、販売、当社製品が稼働する土木工事の現場、そして製品廃棄に至るまで、サプライチェーン全体で当社が取り組むべき重要課題が何なのかの議論を重ねました。重要課題ごとに貢献するSDGsのゴールとターゲットも定めました。

重要課題 (マテリアリティ)
No. E S G ISO26000
7つの中核課題
解決する社会課題 取り組みテーマ 概要 SDGs1 SDGs1 SDGs1 SDGs1 SDGs1 SDGs1 SDGs1 SDGs1 SDGs1 SDGs1 SDGs1 SDGs1 SDGs1 SDGs1 SDGs1 SDGs1 SDGs1
1 環境 気候変動の抑制 電池式ミニショベルの開発・製造・販売 電池式ミニショベルを開発・製造・販売することにより、環境負荷の低減、作業現場周辺への影響を最小限に留めます。 3.9 7.3 9.4 11.6 12.4 13.2 14.3
2 工場のGHG排出の削減 気候変動の対策として、工場からのCO2をはじめとする温室効果ガスの排出の削減に取り組みます。 7.3 9.4 13.2 14.3
3 工場のエネルギー効率向上、再生可能エネルギー利用拡大 気候変動の対策として、工場が利用する電気、ガス等のエネルギーの効率向上に取り組み、また太陽光発電等による再生可能エネルギーの利用拡大を推進します。 7.2、7.3 9.4 13.2
4 循環型経済の実現 工場の3Rの取り組み 工場からの廃棄物の削減と、リサイクル、再使用に取り組み、循環型経済に寄与してまいります。 12.3、12.4、12.5 14.1
5 環境負荷の削減
環境汚染の防止
化学物質管理
環境負荷を抑えた建設機械の開発・製造・販売 地球環境への負荷低減だけでなく、作業者への負担を軽減する安全性と快適性に優れた建設機械を開発・製造・販売してまいります。 3.9 7.3 9.4 11.6 12.4 13.2
6 工場の化学物質排出、排水の削減 環境と従業員の健康のため、工場で扱う化学物質の適正な管理とその排出による汚染の防止、排水の適正な削減に取り組みます。 3.9 6.1、6.3 11.6 12.2、12.4 14.1
7 SDS、Reach規制、RoHS指令の対応 SDS(安全データシート)使用徹底により、製品に含まれる化学物質を適正に管理します。Reach規制、RoHS指令に対応します。 3.9 6.3 11.6 12.4
8 消費者課題 持続可能な街づくり 市場ニーズに細かく応えた製品開発により、建設機械の稼働現場の生産性・作業効率を向上 エンドユーザーとのつながりを強化し、より多くのエンドユーザーから声を集めることにより、製品の改善、サービス、顧客満足度の向上に努めます。 8.2、8.8
9 レジリエントな街、インフラの建設・整備に寄与する建設機械の開発・製造・販売 当社の事業そのものであり、かつ当社が最も得意とする分野です。より安全で、より効率的で、よりクリーンな建設機械の開発・製造・販売・サービスを通じて、広く社会に貢献してまいります。 1.5 2.4 3.6 4.a 6.1、6.2、6.4 9.1
9.a
11.1、11.2、11.3、11.4、11.5、11.7、11.a、11.b 13.1 14.1、14.5、14.7 15.2
10 お客様への責任ある対応 製品・サービスに関する情報拡充により、エンドユーザーとのつながりを強化 エンドユーザーが必要とする情報の提供、エンドユーザーからの要望の集約、それらを当社内で活用するシステムの導入により、当社とエンドユーザーのつながりを強化します。 8.2、8.5
11 人権
労働慣行
人権尊重
適正な労働慣行
雇用の差別の撤廃 労働、雇用におけるあらゆる差別を撤廃します。同一労働同一賃金、障がい者雇用の推進に取り組みます。 4.3、4.4、4.5 8.5、8.8 10.2、10.3 16.3
12 ハラスメントの防止 人権を尊重し、あらゆるハラスメントの防止に取り組みます。 5.1 8.5 10.3 16.1、16.3
13 労働慣行 労働安全衛生
従業員の健康
竹内製作所(単体)での健康経営 従業員の健康増進、メンタルヘルスケア、労働安全衛生に取り組みます。 3.3、3.4、3.5、3.8、3.9
14 人材開発 教育・研修制度の拡充 従業員の成長と能力開発のために、教育・研修制度の拡充に取り組みます。 4.3、4.4
15 ワークライフバランスの推進 育児・介護休業、時短勤務等の制度利用推奨 従業員の働きやすさ、ワークライフバランス推進のため、多様な働き方、生き方を尊重し、福利厚生の充実や働き方改革に取り組みます。 3.4 5.1、5.4 8.5
16 人権
組織統治
女性活躍推進の強化 女性取締役の選任、女性管理職の候補育成 女性の取締役の選任と、女性の管理職候補の育成に取り組み、女性活躍と経営の多様性を推進します。 4.3 5.1、5.5 8.5 10.3 16.7
17 コミュニティへの参画
及び
コミュニティの発展
地域の次世代育成 竹内製作所(単体)での工場見学、講師派遣、自立支援学校との連携 地域やコミュニティの発展のため、子どもに向けて、工場の社会科見学への開放、課外学習への講師派遣、自立支援学校の授業協力など、次世代育成に貢献します。 4.1、4.5、4.7 10.2 16.1、16.3
18 公正な事業慣行 環境・社会に配慮したサプライチェーンの構築 CSR調達方針の策定、実行 持続可能なサプライチェーンのため、環境、人権、労働、腐敗防止等に取り組むCSR調達方針を掲げ、実行します。 8.4、8.7 12.1、12.2、12.4 16.3
19 サプライヤーにCSR調達方針の同意書を依頼 CSR調達方針の実行のため、サプライヤーから同意書を取得する取り組みを進めます。 8.4、8.7 12.1、12.2、12.4 16.3
20 製品廃棄時の解体・回収・リサイクル かけがえのない地球を次世代へ継承するため、製品廃棄時の解体・回収・リサイクルシステムの構築に取り組んでまいります。 8.4 12.1、12.2、12.5
21 組織統治 コンプライアンス 法令・規制の遵守、反社会的勢力の排除 腐敗防止、反社会的勢力の排除など、法令及びその精神を遵守し、社会的倫理や良識に従った企業活動に努め、当社の行動規範を遵守します。 6.3 8.5 10.2、10.3 12.4 14.1 15.1 16.3、16.4、16.5
22 コーポレート・ガバナンス グローバルガバナンスの強化 公正かつ透明な経営のため、迅速かつ適切な意思決定と経営の意思を確実に伝達させる経営管理体制を整備し、グループ全体でのグローバルガバナンスの強化に取り組みます。 12.6 16.7
23 リスクマネジメント 危機管理体制、BCP、情報セキュリティ 当社の持続的な発展に対し、重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクを分析・評価・対処するリスクマネジメントに取り組みます。 3.9 8.5 11.5、11.b 12.4 13.1 16.3、16.10

※ 重要課題(マテリアリティ)一覧表の印刷はこちら(PDF)

重要課題特定のプロセス

1.取り組むべき課題の把握と現状分析

当社として社会課題の解決に取り組むにあたり、部門を横断したプロジェクトチームを立ち上げました。同チームは、代表取締役社長の竹内敏也がトップを務め、担当取締役、部長、課長及び実務担当者で構成され、当社の事業活動の実態把握と分析、及び今後取り組むべき活動テーマの策定について、議論と検討を重ねました。
国際社会の動向やステークホルダーからの期待と、経営にとっての重要性の両輪で重要課題を特定するため、SDGsの169ターゲットをはじめ、GRI、ISO26000といったグローバルな要請事項やガイドラインと照らし合わせ、かつ外部有識者のご意見も取り入れました。
このような議論と検討を経て、今できていること、できていないこと、これから注力すべき新たな取り組みを認識し、竹内製作所として現在及び中長期で取り組むべき重要課題の候補を抽出しました。

2.課題の評価と優先順位付け

抽出した重要課題の候補に対して、竹内製作所の中長期的な事業にとっての経営視点での重要度を横軸に、ステークホルダー視点での重要度を縦軸に、外部有識者のご意見を取り入れつつ、2軸で優先順位を設定し、プロジェクトチームで協議を重ねて、重要課題として特定しました。なお、ステークホルダー視点での重要度は、エンドユーザー、調達先、販売先、従業員、環境、地域社会・コミュニティ、自治体、投資家などからの要請、当社への期待を考慮しました。

外部有識者による重要課題へのご意見

竹内製作所は、海外売上比率が98%以上を占める独自のビジネスモデルを築く、ユニークな建機メーカーです。
初めて策定するマテリアリティとしては、全体的にとても良いと思います。
「レジリエントな街づくり」はSDGsのゴール11にあり、また小型建設機械が住宅や電気、上下水道、ガスといった都市の生活インフラに活躍していることを考えると、同社らしさのあるマテリアリティだと思います。よって、「レジリエントな街、インフラの建設・整備に寄与する建設機械の開発・製造・販売」(9番)は、さらに優先順位を上げてはいかがかと提言しました。
同じく、「製品・サービスに関する情報拡充により、エンドユーザーとのつながりを強化」(10番)と、「製品廃棄時の解体・回収・リサイクル」(20番)、「女性取締役の選任、女性管理職の候補育成」(16番)も、優先順位を上げるよう提言しました。まず、10番と20番は、ディストリビューターとディーラーとの協力関係を強みとする一方、エンドユーザー(個人やゼネコン)とのコミュニケーションがやや得意でない同社としては、時間がかかるものでしょう。ですが、サプライチェーン全体で考えたときに、エンドユーザーの部分で発生する廃棄物をはじめとした環境負荷や、エンドユーザー自身の労働慣行、安全、快適性といった課題は、いずれ避けては通れない、ステークホルダーからの要請であることは間違いありません。
同社にとって時間がかかる点では、16番の女性活躍推進も同様です。ややもすると男性に偏ったイメージのある業界や建設現場ですが、当然、建設機械の運転手には女性もいらっしゃり、女性運転手に配慮した製品開発も、強く求められるでしょう。それには自社の女性が活躍し、働きやすい職場環境にあることが、大切な土壌となります。これは、北米やヨーロッパを主な販売エリアとする同社であればなおさらであり、優先順位を高くとったほうがよろしいでしょう。
また、排気ガスゼロの電池式ミニショベルや、環境負荷の低い建機の開発、工場などの製造基盤、環境・社会に配慮したサプライチェーンへの取り組みなど、建設機械メーカーとして求められるマテリアリティは、しっかり固められています。
このような私の提言を真摯に受け止め、初回である今回は、上記のマテリアリティとなったと伺っています。
この他、私の提言の中には、次回、次々回のマテリアリティの検討時に汲んでいかれる点もあろうかと思います。
竹内製作所が、サステナブル経営の推進により、持続的に成長されることを祈念しています。

名和高司氏写真

名和高司

一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授
東京大学法学部卒、ハーバード・ビジネス・スクール修士。三菱商事の機械に約10年間勤務。 2010年までマッキンゼーで約20年間コンサルティングに従事。自動車・製造業分野にてアジア地域ヘッド、ハイテク・通信分野にて日本支社ヘッドを歴任。日本、アジア、アメリカなどを舞台に多様な業界で次世代成長戦略、全社構造改革などのプロジェクトに幅広く従事。

重要課題に対する目標

当社では、2021年3月1日に23項目の重要課題を公表しましたが、この度、優先的に取り組む課題として12項目の重要課題に的を絞り、これらに対応する7項目の目標を設定しました。今後は、これらの目標に対する実績を毎年度開示するとともに、重要課題の進捗をモニタリングしてまいります。なお、今回のタイミングで目標設定を見送った重要課題につきましては、課題解決に向けた取り組みを推し進め、目標設定の検討を継続してまいります。

No. 何を いつまでに どうするか 重要課題(マテリアリティ)
1 製品からの
CO2排出量
2030年度
(2010年度比)
30%削減 気候変動の抑制、環境負荷の削減、環境汚染の防止、化学物質管理
No.1 電池式ミニショベルの開発・製造・販売
No.5 環境負荷を抑えた建設機械の開発・製造・販売
2 工場からの
CO2排出量
2030年度
(2015年度比)
50%削減 気候変動の抑制
No.2 工場のGHG排出の削減
No.3 工場のエネルギー効率向上、再エネ利用拡大
工場で使用する
電力
2021年度中 再生可能エネルギーで
100%調達
3 1日以上の
休業を伴う
労働災害
毎年度 ゼロ件 労働安全衛生、従業員の健康
No.13 竹内製作所(単体)での健康経営、労働安全衛生
4 1人当たりの
研修時間
毎年度 開示 人材開発、人権尊重、適正な労働慣行、コンプライアンス
No.12 ハラスメントの防止
No.14 教育・研修制度の拡充
No.21 法令・規則の遵守、反社会的勢力の排除
5 育児休業の取得率
(男女別)
毎年度 開示 ワークライフバランスの推進
No.15 育児・介護休業、時短勤務等の制度利用推奨
6 女性取締役 2023年度 1名選任 ダイバーシティ、女性活躍推進の強化
No.16 女性取締役の選任、女性管理職の候補育成
女性管理職比率 2030年度 男女同率
子会社の管理職の
ローカル比率
毎年度 開示
7 CSR調達方針の
同意書回収率
毎年度 95%以上 環境・社会に配慮したサプライチェーンの構築
No.18 CSR調達方針の策定、実行
No.19 サプライヤーにCSR調達方針の同意書を依頼

1.製品からのCO2排出量:2030年度(2010年度比)までに30%削減

気候変動対策、すなわちCO2排出削減に取り組むことは最も優先的に取り組むべき課題の一つと認識しています。今回掲げた目標は、従来のディーゼルエンジン式建設機械の性能向上、燃費改善だけでは達成不可能であり、電池式の建設機械の普及が大前提となります。当社は、2021年7月にリチウムイオン電池式ミニショベルを市場投入しましたが、その本格普及には相応の時間がかかると予想しています。従って、30%削減の目標達成に向けては、2020年代後半から2030年に近づくにつれて、加速度的に推移すると予想しています。
一方、環境意識の高まりにより、お客様の意識が変化したり、公的な補助あるいは規制が強化されたりすることにより、普及が加速することも考えられます。この「移行リスク」を事業発展のチャンスと捉え、電池式の建設機械のラインナップ拡充に向けて、製品開発に取り組んでまいります。
※製品からのCO2排出量は、Scope3のカテゴリ11(販売した製品の使用)に基づき算定します。

2. 工場からのCO2排出量:2030年度(2015年度比)までに50%削減
工場で使用する電力:2021年度中に再生可能エネルギーで100%調達

製品からのCO2排出量の削減に並び、工場からのCO2排出量を削減することも、製造業として当然の責務と考えています。当社工場においては、電気使用によるCO2排出が圧倒的に多く、以下の3本柱で取り組んでまいります。

  1. (1)省エネ 2010年に設置した省エネルギー推進委員会による活動など、電力使用効率の向上
  2. (2)創エネ 工場屋上に設置した太陽光パネルによる発電
  3. (3)再エネ 2021年度中に工場で使用する電力100%を再生可能エネルギーに切り替え
    ※ 2021年11月より、再生可能エネルギーへの100%切り替えが完了しました。
    (証明書はこちら)

3. 1日以上の休業を伴う労働災害:毎年度ゼロ件

当社は、行動規範の中で「安全は全てに優先する」と掲げており、これまでも安全衛生委員会と従業員が連携して労働災害、事故の防止に取り組むなど、安全で健康的な職場環境の維持、向上に努めてまいりました。今回、グローバルなESG課題の一つとして認識を新たにし、労働災害ゼロを目標として掲げました。従業員一人ひとりが安心して活躍できる職場環境をつくることは、企業の持続的な成長に欠かせないと考えています。

4. 1人当たりの研修時間:毎年度開示

当社は行動規範に「人間尊重」を掲げ、人財を最大の経営資源、人的資本と認識しています。事業は人を中心として発展していくものであり、従業員の成長は企業の成長に直結します。今回、人財開発の重要性を再認識し、従業員の教育・訓練にかかる指標として研修時間をピックアップしました。研修テーマには、重要課題12番のハラスメント防止と21番のコンプライアンスも含まれます。当社は今後も、質の高い学びの機会を従業員に提供し、人的資本への投資を積極的に行ってまいります。

5. 育児休業の取得率(男女別):毎年度開示

育児休業は、大切なライフイベントである育児を企業がサポートする制度で、男女を問わず育児休業を取得しやすい職場環境の整備が社会的に求められています。育児休業の取得は、家庭での父・母・子のつながりを確かめ合い、自身のワークライフバランスを見つめ直す機会となることからも、女性だけでなく、男性も育児休業を取得する必要性が注目されています。同時に、職場ではジョブローテーションなどマネジメント力の強化にもつながります。当社はワークライフバランスの推進を通じて、従業員の多様な働き方を支援してまいります。

6. 女性取締役:2023年度までに1名選任
女性管理職比率:2030年度までに男性管理職比率と同率
子会社の管理職のローカル比率:毎年度開示

当社にとって、ダイバーシティは気候変動と並ぶ重要な課題と考えており、経営と事業の現場の双方において、同質化・硬直化を防ぎ、多様な価値観と発展性を取り入れる必要性を強く認識しています。まず、ジェンダーダイバーシティ推進として、現在9名全員が男性である取締役に女性を選任し、また女性の管理職比率の改善にも取り組んでまいります。加えて、海外売上高比率が97%を超える現状に鑑みて、海外現地の視点を経営に取り入れ、現地の雇用を拡大する狙いの下、海外子会社の管理職のローカル比率も指標として掲げることとしました。

7. CSR調達方針の同意書回収率:毎年度95%以上

サステナビリティへの取り組みにおいて、最大の効果を上げるためには、当社のみならず、当社の生産活動において重要なステークホルダーとなるサプライヤーの皆様とのパートナーシップが欠かせません。サプライチェーン全体で当社が環境と社会に与えるインパクト・責任を考え、取り組んでいくことの必要性を強く認識し、CSR調達方針を掲げました。サプライヤーの皆様と一体となってグローバルなESG課題の解決に貢献したいと考えています。

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